2024年12月6日
お子様が失敗することが明らかな場合、保護者の方が「転ばぬ先の杖」をつくことがあるかと思います。お子様が宿題をやっている様子がないときに「ちゃんと宿題をやったの?」と声をかけたり、お子様が忘れ物をしそうなときに「〇〇を忘れているよ」と注意をしたりというようなことです。
これによってお子様は事なきを得ることができるのですが、このような対応を行った場合、お子様はまた同じ失敗を繰り返す可能性が高くなります。
「宿題を忘れて叱られる」・「忘れ物をして注意をされたり、恥ずかしい思いをしたりする」といった痛い思いを経験することにより、次には気をつけようという意識が芽生え、それが行動の改善につながっていきます。
「転ばぬ先の杖」は自分でつけるようになることが重要です。それができるようになるためには、誰かが代わりに「転ばぬ先の杖」をつかないこと、結果として転んで痛い思いをすることが必要です。
先週の金曜日の国語の授業日に、小4生の保護者の方から「宿題を終えた後、毎回プリントをそのまま置きっぱなしで、今までは早くリュックに入れるよういつも促していたのですが、これでは成長が見られないと思い、今回は敢えて忘れさせました」というご連絡をいただきました。こういう形で「失敗をさせること」が行動の改善のきっかけになっていきます(昨日の月曜日、「宿題をやってきました」といって提出をしてくれました)。
お子様が失敗しそうになっているのを見ると何か声をかけたくなってしまうかと思いますが、あえて声をかけないということが有効な場合もあります。もちろん、転んだら大けがをしてしまうような状況であれば声掛けは必要ですので、状況を見たうえでご対応いただければと存じます。