「文字をていねいに書く」ということの重要性については、過去にも記事を書いております。
→ 文字表記を丁寧に行うことの重要性
文字が雑になってしまうというのは無意識のことなので、これを修正しようと思ったら、文字を書く際に常に「文字をていねいに書く」ということを意識し続ける必要があります。ていねいに書くことを意識し続けているうちに、ていねいに書くことが当たり前になり、特にていねいに書こうと意識しなくてもきちんとした文字が書けるようになります。
現在、文字表記について注意を促しているお子様が数名いらっしゃいますが、ここ最近、改善の兆しが見られます。改善しつつある理由はそれぞれ異なりますが、全員、文字を書く際の意識の持ち方にちょっとした変化があったということは共通しています。
一人のお子様はONEの教室で書く文字は落ち着いて書けているのですが、ご家庭で行った宿題の文字がそれに比べて雑になってしまう傾向があります。そこで、ONEで書いている文字はしっかりと書けていることを評価し、家でも同じように「ゆっくり、大きめの文字で書くように」という指示を与えました。少し改善が見られた際に、その点を評価して、「これを持続しよう」とアドバイスをしたところ、良い傾向が持続しています。まだまだもとに戻ってしまう可能性はありますので、引き続き注意をしていきます。
また、別のお子様はあるグッズを手に入れたことがきっかけで、文字が改善してきています。先月末の社会の時間に行った「都道府県&都道府県庁所在テスト」の景品で、そのお子様は「書き方練習帳」を手にしました。練習帳をやり始めて数日、それで飛躍的に文字が上手くなるなどということはないのですが、「書き方練習帳」を自分の意思で手にしたということをきっかけに、文字をていねいに書くという意識が芽生えたようです。毎回、宿題を提出する際に「今回の字はどう?」と尋ねてくるなど、意識のありようが変わりました。練習帳で練習した成果ではなく、練習帳を自分の意思で選んだことから生じた結果です。
さらに別のお子様は、「この字を書き続けているようだと、書き方練習帳をやってもらうよ」と一声かけたところ、突然、ひらがなを「あいうえお」から順にノートにていねいに書き始めました。非常にていねいで、きちんとした文字を書けていました。「練習帳をやるのは面倒だから、それよりはゆっくりていねいに字を書く方がいい」と思ったのでしょう。「ていねいな字が書けるのだから、これを続けなさい」と声をかけたところ、宿題の文字なども改善してきています。
このように「文字をていねいに書くこと」を意識できるきっかけがあると、状況は改善していきます。無意識に書いてもしっかりした文字が書けるというレベルに到達するにはまだ時間がかかりますので、油断せず、毎週の変化をチェックし、必要な声掛けを行っていきます。