前回の記事 → 授業報告2月8日
前記事に書いた2種のテストを行いました。
(1) 都道府県・都道府県庁所在地のテスト
前週に続き、2度目のテストになります。当面は8分間で全都道府県、全都道府県庁所在地の計94問を完全に答えられることを目標にテストを行っていきます。
ほとんどのお子様は前週よりも得点を伸ばしてきました。都道府県については、九九と同じレベルで、瞬間的に答えられることを目指します。都道府県を全問クリアできた生徒は半数ほどですが、まだ思い出すのに時間がかかっています。当たり前の知識として定着するまで、毎週、繰り返しテストを実施していきます。
(2) 授業のチェックテスト
社会の授業のチェックテストは、今回が初めてです。
前記事の最後に、最初は「覚える」ということについての意識・姿勢が甘いので、高得点が取れない状況が生じる可能性があるということを書きました。
今回のテストは「コメの生産のさかんな場所」・「コメの生産の過程」に関するもので、問題数は13問です。ほぼ問題のない出来のお子様もいましたが、半分以上間違えてしまったというお子様もいらっしゃいました。
勉強をまったくやってこなかったというお子様はおそらくいません。「お米の生産量の多い上位3つの都道府県を答えなさい」という問題は全員ができていましたが、完全にさぼっていれば、この問題もできないはずです。
今回、点数が取れなかったというお子様の多くは、プリントも見直したし、自分では「覚えた」と思っていたと思います。しかし、現実にはテストの際に思い出すことができない状態でした。今後、できなかった原因を改善するためのアプローチを行っていきます。
テストの出来がよくなかった理由の最も大きなものは、「覚えた」という判断が甘いということです。プリントやノートを見直し、授業で学習した際の記憶があったので、「大丈夫、覚えている」と思った可能性が高いと思います。プリントやノートを見れば一度授業で扱っている内容なので、書かれている内容がわからないということはありません。しかしながら、これは「言われればわかる」という状態であって、「いつでも思い出せる」という状態ではありません。
「いつでも思い出せる」という状態にするためには、覚えたかどうかを自分でチェックできるようになることがポイントになります。具体的なやり方等は現時点では指示をしていませんが、自分で工夫をしてチェックをしようとするお子様もいるのではないかと思います。次週以後の状況を見て、具体的な指示を出していくこともあるかと思います。
今回は初めてのテストということもあり、何をどこまで覚えればいいのかということについてのイメージがなかったことも、少なからずテストの点数に影響を与えています。一度、実際にテストを体験したことで、記憶のための行動が変化してくるお子様も少なからずいらっしゃると思います。
次回も今回と同じ範囲のテストを実施しますので、それに対してどう準備をしてくるかを見させていただき、必要な指示を与えていきます。
テスト終了後、新たな内容として「食糧管理制度」について、学習をしました。
最初に「食糧管理制度」について、制定から廃止にいたる経緯などをまとめた文章を読んでもらいましたが、
「食糧管理制度」・「食の洋風化」・「減反政策」・「転作と休耕」など、お子様にとっては馴染みのない言葉がたくさん登場してきますので、自力で読んで理解することはできません。そこで、文章中の語句についての説明をし、意味を理解をした状態で文章を通読してもらいました。授業の中で文章の中身を理解できる状態になりましたが、一度授業で読んだだけで定着する内容ではありません。
これについても次週、テストをするので、プリントを繰り返し読み、言葉の意味がわからないときはノートで確認するように指示をしました。これについては、今週テストした内容に比べて、意味のある形で覚えるのは容易ではないと思いますが、テストを有効に使いながら定着を図ってもらいます。
前回の記事にも書きましたが、内容の定着が最大の目的ではありません。覚えること・記憶することへの姿勢作りが最も重要なことですので、授業→家庭学習→テストを繰り返しながら、「覚え方」を体得していってもらいます。