前回の記事はこちら→ 授業報告7月6日
今回の「都道府県&都道府県庁所在地テスト」においては、急激に得点を伸ばしてくれたお子様がいらっしゃいました。一週間で20点以上得点を伸ばすことができたのは、ご家庭でしっかりと準備をしてきたからでしょう。どうして急激に点数が上がったかと言えば、覚えたかどうかのチェックを繰り返したからです。
現在、個人面談を実施しておりますが、面談の中で5年生の保護者の方から「社会の記憶もののチェックについて、サポートしてもよいものでしょうか」というご質問をいただきました。
ONEでは、学習の内容に関して、保護者の方にはノータッチでいて下さいとお願いしていますが、単純な記憶作業に関しては、お子様から「覚えたかどうかのチェックをしてほしい」と求められた場合などは、ご協力いただければと思います。「覚えたかどうかのチェックをした結果、点数が急激に上がった」という経験は、記憶をする際に「覚えたかどうかの確認(思い出す練習)をすること」の重要性を実感する、貴重な体験になります。
また、本日は「貿易」に関する内容についてのテストを行いました。
今回のテストは「加工貿易とは何か」・「貿易摩擦の解消のために現地生産が有効であった理由」・「関税とはどのような税か?」・「近年、アジア地域での現地生産が増えた理由」などについて、説明してもらう出題がありました。
今回のテストは覚える項目が少なかったこともあり、プリントをさらっと読んで「覚えたつもり」になってしまったお子様がいらっしゃいました。確かに覚える項目自体は多くはないものの、複数の知識をつながりを理解した上で覚えていないと、点数を取ることはできません。今回のような内容の理解・記憶のためには、有効なアプローチの仕方があります。前回の記事で「プリントを眺めているだけでなく、覚えたことを誰かに話す、あるいは文章にして書くということをやってもらいたいと思います。」と書きましたが、これについて簡単に説明をさせていただきます。
私たちは、「わかった」・「覚えた」と思ったものについて「説明して」と要求された際に、思うように説明できないという状況に陥ることがあります。上手く説明できなかったときに、「頭ではわかっているんだけど……」と悔しい思いをすることになりますが、実はこの「頭ではわかっているんだけど……」という段階における理解や記憶というのは、中途半端で役に立たないものです。表現できないものは他者には伝わらないので、評価の対象にはなりませんから、受験ではまったく役に立ちません。自分の理解や知識が定着しているかどうかは、頭の中にあるものを外部に表現できるかどうかによって測ることができます。言葉で話すことができる、あるいは文としてまとめることができるとしたなら、それは理解ができているからです。
したがって、覚えたことを話そう、まとめようとすること、すなわち言語化しようと意識することで、理解は少しずつクリアになり、知識も定着していくということになります。特におすすめは声に出して誰かに話すという方法なのですが、この理由については長くなりますので、別の機会に書かせていただきます。
次週の授業では、再度この貿易のテストを行う予定です。