進学教室ONEでは、小4の期間においては、本格的に受験勉強をする前の段階で身につけておきたい姿勢や感覚を作ることを重視して指導しております。その身につけておきたいことの一つが「塾に来て勉強をすることは当たり前だ」という感覚です。塾に来て勉強をすることは日常生活の中で当たり前のことだと生徒自身が思うことは、勉強を進めていく上で非常に重要です。
今回の記事では小学4年生のうちに塾に来るメリットについて書きたいと思います。
「勉強」については、「たいへんなこと」という認識が一般的なようです。塾に通って勉強するということに対して「大変なことをしている」「かわいそうだ」などと同情的な見方がなされることも珍しくありません。子どもが勉強するということについては、何かしらマイナスのイメージを持たれることが少なくないのです。塾に通わせることに対して、何となく「子供にかわいそうなことをしている」と感じていらっしゃる保護者の方もいるでしょう。
しかし、お稽古事やスポーツにうちこむことには、このようなマイナスのイメージはありません。好きなことにうちこむことは良いことだとされ、辛くて大変であればあるほど美化される傾向すらあります。朝からグランドで野球やサッカーの練習をしたり、毎日遅くまでピアノの練習をしたりということについて、子供も保護者の方もそれを「当たり前」のことだと受け止めています。
お稽古事やスポーツにおいては大変なことも辛いことも当たり前だと認識し、美化さえもしてしまうのに、なぜか勉強においては大変なことや辛いことは「かわいそうだ」と認識されてしまう。お稽古ごとやスポーツに熱中する子が「素晴らしい」と評価されるのに対し、勉強に夢中になっている子に対しては「少し不思議な子」・「変わった子」などというイメージを持たれてしまう。
「勉強をする」ということについてのみ、何か偏った見方が存在していると言えると思います。
これは生きている中でどこかで植え付けられてしまった固定観念だと言っていいでしょう。一度、こういう固定観念ができあがってしまうと、そこから抜け出すのは容易なことではありません。
「勉強ができる子」は、勉強に対してそういうマイナスの感情・意識を持っていないことが多いと言えます。勉強を特別視していないので、お稽古事やスポーツなどと同様に当たり前に打ち込むことができるし、たいへんなことに対しても「当たり前」と思えるのでしょう。こういった姿勢はどんどんと勉強をできる方へ進める力になっていきますので、そういう感覚を持っている子がより高いレベルの学校に受かりやすかったり、勉強が他の人よりできるようになったりする可能性が高いことは想像に難くありません。
では、多くの人は勉強に対する偏った見方をいつ持ってしまうのでしょうか。
人の話を論理的に聞き、ものを論理的に考えることができるようになるのは、小学4年生前後だと我々は考えています。この4年生という大切な時期に、子供の論理性に合わない学習を大量にやらされるなどという経験をすることで、勉強は大変なものだという固定観念ができあがります。
ほとんどの子どもは低学年の段階ではまだ勉強に対するマイナス感情は持っていません。しかし、5~6年生になると、すでに「勉強はたいへんなもの」・「できればやりたくないもの」という感覚を持ってしまっているケースがほとんどです。
5年生になって「勉強はたいへんなもの」・「できればやりたくないもの」という感覚を持ってしまった後に塾に通い、受験勉強を始めることは精神的に大きな負担になります。まだそういう感覚が固まっていない4年生のうちから塾に来て、塾に通うことも、勉強することも、宿題を期日までに終わらせることも、受験をすることも、「当たり前」のことであると考えられるようになることには、大きな意味があると考えます。
4年生の授業では、通塾や勉強することについて「当たり前」のことという認識を持てるよう意識しています。この時期に必要以上に大量な宿題を出したり、大量の知識を覚えさせたり、高難度の難問・奇問で苦しめたりということは、勉強に対するマイナス感情を生み出してしまう可能性が大です。
冒頭で書きましたように、ONEでは4年生の授業の前半においては、教科を固定せず、毎回パズルや計算問題を扱っています。これはできるだけ早く正確に進めていこうという意識をもって能動的に打ち込むこと、自分の成長を実感することなどを目的としています。
いろいろなお子様がいますので、全ての人が4年生から来るべきだとは思いませんが、ご興味があればお問い合わせください。