小4では講習時のみ社会の授業を行います。
中学受験において社会という科目で要求される知識量は膨大なものだと思われるかもしれませんが、「どうすれば自分が覚えられるかを知っている」・「自分が覚えたかどうかを的確に判断できる」生徒であれば、知識自体の習得にかかる時間はさほど多くはありません。1年あれば受験に必要な一定レベルの知識を入れることは可能です。しかしながら、覚えることに対してネガティブな思いを持ってしまい、覚えるための努力を前向きにできない、覚えたかどうかのチェックなどしない……というような姿勢が固定してしまうと、時間をいくらかけても知識が定着しないという状況になります。
小4の社会では受験に必要な内容などにとらわれず、純粋に集中して覚えるという練習をします。授業内で覚えるべきことを提示し、数分間かけて一生懸命に覚える。そして「覚えた」という申告があった段階でテスト。しかし、簡単には完璧に覚えられず、悔しい思いをする。そこで再度覚える。こういうことを繰り返す中で、覚えるための行動や覚えたかどうかの判断力を養うことを目標にしています。
本日は9つの「東京の名所」の写真を見てもらい、それぞれの名所の特徴を理解した上で、その名前を漢字で正確に書けるようにするという課題に取り組んでもらいました。「国会議事堂」・「雷門」など難しい漢字を含むものもあり、すべてを完璧に覚えられたお子様はいませんでしたが、みなしっかり覚えようという一生懸命に取り組んでいました。
なお、現時点においては、覚えたことは忘れてしまってかまいません。「覚える」ことを覚える段階においては、「忘れてもいい」ことしか扱いません。
覚えることが覚束ない段階で、大量の知識を入れようとし、なかなか覚えられず、せっかく覚えたと思ったのに少し時間が経つと忘れてしまう……などという経験を繰り返し、覚えることに対してネガティブな思いを持ってしまうということは避けなければいけないと思っています