5年生になり、宿題を毎日やっていただくようにしております。宿題の内容につきましては、前記事をご参照下さい。
宿題は国語の授業日以外にもノートを提出してもらい、しっかりとやれているかどうかをチェックしております。問題点のある場合については、それについて修正をしてもらっています。
ここまでのところ、宿題を日々提出するということについては、全員問題なくやれています。
現在、重視しているのは「文字を丁寧に表記すること」です。
とりあえず宿題を形式的に終わらせればいいと考え、できるだけ早く終わらせようと思ったら、文字は雑になります。
表記が雑になるということは、目の前のものを終わらせることが目的となってしまっており、そもそもの目的を忘れてしまっているということになります。目の前のものに集中し、ていねいに一つ一つ進めていくということは、受験勉強においては非常に重要なことです。表記が雑になるお子様は、表記が雑ということにとどまらず、計算も雑、文章の読み取りも雑、記憶も雑……とあらゆるものが雑になってしまいがちです。その状態で学習をしても、芳しい成果は期待できません。
表記を丁寧にするということは、ものごとをいい加減に扱わないようにするための有効なアプローチになります。
文字が上手である必要はありません。丁寧に書くことが大切です。一画一画丁寧に書いたのであれば、けっして上手な字である必要はありません。逆に言うと、どんなに達筆であっても、一画一画丁寧に書かれていない文字を書いてはいけないということです。
上の例の⑥の文字のように二画で書くべき箇所を続けて一画で書いてしまうというような書き方は漢字の宿題においては不可です。⑤も美しい文字ではありますが、一画一画丁寧に書かれた文字とは言えません。
①~④については、丁寧に書こうという姿勢が感じられます。①以外はトメ・ハネなど細かな点で指摘が必要な個所はありますが、それは大きな問題ではありません。
漢字の宿題を見るときには、間違って書いていないかということもチェックすべきポイントですが、現時点においては丁寧な文字が書けているかということの方がより重要です。考えてみれば当たり前のことなのですが、文字を丁寧に書かないお子様は、文字の間違いも多くなる傾向にあります。このとき文字の間違いを直すことはもちろん必要ですが、文字の雑さを矯正しない限りは同様の間違いを繰り返すことになります。
この時期においては、「内容を入れる」ことよりも「姿勢を作る」ことの方が重要です。
この一ヶ月でだいぶ文字が丁寧になってきたお子様もいらっしゃいます。教室では丁寧に書けるが、家庭でやる宿題になると雑になってしまうというお子様もいます。この部分については、しつこくアプローチしていきます。お子様が負担に感じる場面もあるかもしれませんが、ご理解いただければと存じます。