受験まで残すところ100日強となりましたが、すべての受験生が、時間に対する意識が高まっているかと言えば、そうとは言えません。小学生にとっては初めての受験であり、合不合という現実が、実際に訪れることに対し実感がありません。これは小学生だからという理由ではありません。高校受験が初めての生徒も同じことが言えますし、じつは大学受験が初めてという生徒にも同じことが言えます。現実に不合格を受け取ったときに、はじめて実感することが多いのです。
この状況に対して、「何とかなるんじゃないかな」と無意識に思ってしまうのが人間です。しかし、この「何とかなる」は受験では、悪い方向に向かっていく前兆です。現段階で甘えを捨て、自分の弱点を真正面から改善した生徒が、合格をもぎ取ります。少なくとも第一志望校は皆にとってチャレンジであると考えてください。このチャレンジには出来ないことを打ち砕く行動が必要です。
口だけでなく、本気になってもらうために、毎年この時期に生徒に要求していることがあります。
それは、「朝、自分で目覚ましをかけ(親に起こされるのでなく)、早起きをし、学校に行く前に時間をつくり基本的な内容のプリントを30分やってもらうこと」です。
お子様の意識の甘さは、たとえば登塾の時刻などに表れます。お子様によって塾に来る時刻は異なります。
学校から帰ったら、一刻も早く塾に行って、できるだけ早くやるべきことをクリアしよう、もし時間に余裕ができたらプラスアルファのことまでやろうという意識を持っているお子様もいますが、一方で、毎回、授業が始まるギリギリのタイミングで塾に来るというお子様もいます。両者が一日にやれることには大きな差があります。
しかし、「やれることが多くあること」が大きな違いを生むわけではありません。この「意識の違い」が大きな差を生み出すのです。受験生としてしっかりとした意識になってもらうために上記の要求をさせて頂いております
自分ひとりで早く起きるのは、意外に難しいことです。なぜならば、前日の頭が起きているときは冷戦な判断ができますが、起き抜けは、脳が寝ているわけですから、冷静な判断よりも欲求が勝ってしまいます。しかし、覚悟が決まっている人は、この後の現実を想起し、起きる方を優先します。
つまり、「起きられる=本気で何とかしようとしている」と判断するひとつの指標として見られると思います。早起きして何とかしようとする行動を、残り期間において継続できれば大きな変化を遂げられる可能性が大きいと考えております。これは、自分自身の経験でも、卒業生をみても効果があると感じています。
第一志望校(チャレンジ校)の合格には、ストイックさが求められます。
「これを今日中にやらなければいけないけれど、今日は気分が乗らないから、明日に回そう」
「わからない問題があり質問しなければいけないけれど、前回も同じ質問をしたので、叱られるかもしれないから放っておこう」
「分からない問題があるけど、他にやらなければいけない宿題があるから、できなくてもしょうがない」
というように、自分のやるべきことがわかっていながら、もっともな理由をつけ回避してしまうことがあります。しかし、これでは目標の達成は不可能です。小学生にとっては大変なことですが、高い目標を設定し、その達成を望むのであれば、
「今日やらなければならないことは、今日やる」
「わからない問題は必ず質問する」
ということは必須です。自分がやるべきことは、絶対にやるという強い意志を持つことが求められるのです。
このような行動原理を身につけるための一つのアプローチが「早起きを自分でして、やるべきことを毎日やる」ということです。
明日から「理科トレーニング」・「社会トレーニング」・「漢字トレーニング」という日付の入ったプリントを前日に配付します。これまではONEに来てからやってもらっていたのですが、朝のうちにこれをやってもらいます。
小学生にとって、この要求は大変だと思います。保護者の方も、お子様のために是非ご協力ください。ONEスタッフも最後まで第一志望にこだわります。大変なことを要求し、ご負担をおかけしますが、どうか最後までサポートを宜しくお願いいたします。