今回は宿題について説明させていただきます。算数では小5になった時点から、宿題を出しています。
子供の宿題を見たときに空欄があると心配になり、つい手助けやアドバイスをしたくなるものです。しかし我々は空欄が出来る状態にも価値があると考えています。通常、問題を解くときには「答えを出すこと」を目的としていますが、我々が出す宿題の目的は正しい答えを導いてもらうことだけではありません。
我々は、生徒が出来ている問題については「精度の高さ」、出来ていない問題については「解決に至るための行動」をまずは見ます。しかし、それだけではなく、ここで詳細は述べませんが、長期的な行動についても考慮して受験本番にまで通じるように運用しています。
5年生の時期には基本の定着に対して多くの時間を使う必要があります。5年生としての授業が始まったばかりのときは、授業時間の多くを演習に使い定着に努めてきました。しかし受験という期限のある時間を有効に使うためにも、生徒本人の負担を減らすためにも、授業時間だけで定着させるのではなく、授業で学んだことを定着させてもらうために宿題を用いています。
生徒が宿題に取り組むとき、何度も授業を思い返して基本の考え方を反復します。この行動をとることにより、基本が定着し、九九と同じように当たり前のものとして扱えるようになります。このような考えで宿題を出しておりますので、子供が宿題に取り組んでいるときには、無理に答えを出させるのではなく、子供の行動を見守っていただけたらと思います。
また、宿題については、8時までを期限として、残ってやり直しをやってもらうこともあります。これは「答えを出せなかったこと」への罰ではありません。授業で扱った内容について、なにか抜けていることはないか、覚えてなければいけない基本事項を忘れていないか、などをこちらで確認し、修正するために行っております。将来の生徒本人の負担を減らすことにつながりますので、ご了解ください。