記事のアップが遅くなり申し訳ございません。
今回の授業から「熱の伝わり方」について扱っていきます。生徒たちにとっては初めて触れる物理の単元です。今までの単元との大きな違いは「覚えなければならないもの」が極端に少ないことです。それだけでは覚える作業が少ない分、簡単な単元のように思われるかもしれませんが、この単元での目的は「現実に起こる物理現象に対して論理的に理解、納得し、当たり前のものとして扱えるようになること」なので、重きを置くところが違います。それではこの目的についてもう少し細かく説明させていただきます。
例えば、熱の伝わり方のうちの「対流」とは以下の内容になります。
対流…気体もしくは液体が温められると膨張し、軽くなることによって上へ行く。
長い文章になっておりますが1つずつ分解しながら考えると見やすくなります。
「気体、液体が温められる」→「膨張する」→「軽くなる」→「上へ行く」
このように分解すると見やすくはなりますが、1つ1つのつながりの中にはこの単元への理解に対してとても重要な物事が盛り込まれております。この記事ではその内容の説明は省かせていただきますが、どれも高い認識力が求められるため、生徒たちにとっては今までの単元以上の大変さが感じられるものになっています。テストで点をとるだけでしたらこの大変さを克服する必要はなく、上に書かれている対流の説明を丸暗記するか、最低限のものとして「気体、液体が温められる」→「上へ行く」だけを覚えておけば問題はありません。しかし、それでは今までの単元との違いはなく、この単元で勉強する必要はありません。点をとるという直接的な勉強ではなく、遠回りをしているように見えますが、このような遠回りはこの時期にしかできず、それが未来での学習の根底を担うものになるため、このことについてご了承いただけると幸いです。