4年生の保護者の方から「お子様が授業で読んだ文章について家で内容を話したがる」というお話をうかがいました。
授業で読んだ文章の内容を家庭で自分から話すということは、大きな意味のあることだと思います。
まずは、前向きに文章と向かい合えているということ。今後、文章が難しくなっていくと、いつも「楽しい」という気分で文章を読めるわけではないでしょうが、文章を読むことについてマイナス感情を持っていないということはとても重要なことです。4年生の段階で「文章を読むことがきらい」となっているようであれば、5年生、6年生と徐々に文章が難しいものになっていったときにどのようなことになるかは、想像に難くないでしょう。
もう一つ「内容について話をする」ということにも大きな意味があります。お子様は自分では話の内容を理解したつもりでも、ぼんやりとした理解になっていることは珍しくありません。それを言葉にしようとすると、必然的に頭の中で内容を反芻したり、どういう順序で話そうかと考えたりすることになります。その過程でぼんやりとしたイメージがクリアになっていきます。これは非常にいいトレーニングになっています。
お子様が「今日、こんな文章を読んだ」というような話をされたときに、お子様の言っていることがよくわからないのであれば、「よくわからないからもう一回話して」ということばをかけてあげる。そうするとお子様はもう一度頭の中を整理しようとしたり、文章を再読しようとしたりするでしょう。
4年生の国語において最も大切なことは、文章を読むことに対してプラスの感情を持てるようにすること、少なくともマイナスの感情を持たせないことです。お子様が楽しく文章を読んでいる、そしてそれについて話をしたがるようなときは、たいへんいい状態だとお考えいただければと思います。