進学教室ONEでは、6年生は授業日以外にも毎日のように塾に来て、宿題をやっています。この宿題に費やす時間の大半は算数の学習に充てられています。
我々は「やらなければいけないことを期日までに意味のある形で解決する」という行動を、主に算数という科目を使って指導しています。なぜ、算数を使うのかと言えば、算数・国語・理科・社会という四科目には特性の違いがあり、上記の行動を身につけるためには算数が最適だと考えているからです。
どうして算数が最適なのか、四科目の科目特性とはいったいどのようなものなのか、ということについて、書かせていただきます。
今回は宿題として与える問題に必要な条件について述べたいと思います。
この答えは単純です。「宿題として与える問題」については、「できている・できていない」・「わかる・わからない」ということを生徒がある程度判断できる必要があるということです。
宿題は原則として自分ひとりでやるものです。自分ひとりでやるわけですから、当然できないものも出てきます。
そのときに「できない」・「わからない」ということを判断できることが必要です。
与えられた問題について考え、明確な方針が立ったら、それに則って答えを導く。
悩んでも方針が立たないのであれば、いい加減にとりあえず答えを出すなどということをせず、質問に行く。
問題を解けることも大切ですが、それ以上に「できないものをどう扱うか」という行動を覚えてもらうことの方が重要です。
できないものを放置したり、できないものについてとりあえず適当に答えを出してごまかしたり……ということはあってはならないことです。
「宿題として与える問題」には、「これは独力ではできない」・「これは質問をするしかない」ということを生徒自身がある程度判断できる問題であることが求められます。
この点において、算数が最適であると言えます。他の科目には、上記の行動を身につけるという意味においては、機能しにくい性質があります。これについては、近日中に書かせていただきます。