例年、10,11月頃から、新4年生の方からのお問い合わせをいただくようになります。
お子様に中学受験をさせたいと考える保護者の方にとって、「塾選び」は非常に大切な受験の入口となります。当然、出口である「適切な志望桜・受験校選び」も「塾選びの段階」で考慮しなければいけません。しかし、4年生の段階で、どの程度の学力に到達するか分かるものではないので、非常に難しいものだと思います。
塾を選ぶにあたって考えておいた方が良いことを、まずは箇条書きで列挙させて頂きます。
➀「出口である志望校の設定」
②「予習・復習・宿題のサポートを誰がするのか」
③「受験までの通算での合計授業料」
④「授業との相性」
今回は、①「出口である志望校の設定」について書いていきます。残りについては、順次あげてまいりますのでよろしくお願いします。
➀「出口である志望校の設定」
まず、理解しておかなければいけないのは、理想とする学校は、ほぼ存在しないということです。学校選びにおいては、少なからず妥協する物事があるということです。学校選びで考慮される項目は、
〇男子校・女子校・共学校
〇付属校・進学校
〇偏差値
〇立地・自宅からのアクセス
〇各大学への進学率
〇部活動
等が主だったものになるかと思います。これら全てにおいて希望する条件を満たす学校は相当運が良くないと見つかりません。さらに、多くの条件を満たす学校は、言うまでもなく人気校になります。合格をするには相応の覚悟が必要になります。
「受験勉強を一所懸命にやれば受かる」「長い期間受験勉強をすれば受かる」と考え、合格実績の高い塾に入れることが最短距離のように感じられますが、「他人の実績は、自分には当てはまらない」ということを念頭に置く必要があります。また、塾の実績については様々なカラクリがあり、数字だけを鵜吞みにすると想像と異なった結果となることが多いです。合格実績を見るときは、「母体数(塾の在籍者数)と合格者の比率を見ること」「合格実績のダブルカウント(一人のお子様が二つの塾に通い、二つの塾で合格者にカウントされている)があること」等を考慮することなど、見るべき点は多数あります。
ただし、最難関校に対して、明確にインセンティブを持っていらっしゃる場合は、多くの実績をあげている有名塾に入塾することが良いと考えています。最難関校に合格する可能性があるかどうかの判断ができるからです。入塾テスト、クラス編成テスト、授業進度、膨大な宿題などが課されます。どこかのタイミングで、違和感を覚えたり、ついていけなくなったりするかもしれません。このときにも、再度、最難関校にこだわる必要があるかを相対的に判断することができます。
志望校が、最難関校でなければ、実績以外の側面でも、塾選びを行うことが重要です。ただし、一定の法則はありません。すべきことは、保護者の方が塾を探し、面談等で話を聞き、子供に体験をさせ、納得したら入塾させる。塾選びは、本当に大変です。面倒だと思う方も多いと思います。しかし、お子様は、想像以上の負担を抱えて受験勉強と受験をすることになります。入口を適切にすることによって、少しでも負担を減らせるよう、塾選びを考えてみませんか。今後②③④に関する内容を書いてまいります。