先日、小6の生徒に「目覚ましを使って、朝はひとりで起きなさい」という指示を出しました。
もともと朝は自分ひとりで起きているというお子様もいらっしゃるでしょうが、保護者の方が起こしてもなかなか起きてこないというお子様もいらっしゃるかと思います。
「ひとりで起きる」ということにはいくつか重要な意味がありますが、今回は受験生にとっての重要な意味について書かせていただきます。
それは、自分の意志の力で自分を律することを覚えるということです。
第一志望校に合格するという高い目標を前に、受験生にはある種のストイックさが求められます。「これを今日中にやらなければいけないけれど、今日は気分が乗らないから、明日に回そう」とか「わからない問題があったので質問しなければいけないけれど、前回も同じ質問をしたので、叱られるかもしれないから放っておこう」というように、自分のやるべきことがわかっていながら、様々な外的な要因やそのときの気分などを理由に先送りにしたり、やらずにごまかしたり……といったことをすることがあります。これでは目標の達成は不可能です。小学生にとってはたいへんなことですが、高い目標を設定し、その達成を望むのであれば、「今日中にやらなければならないことは、何があっても今日中にやる」ことや「わからない問題は必ず質問する」ということは必須です。自分がやるべきことは、絶対にやるという強い意志を持つことが求められるのです。
このような行動原理を身につけるための一つのアプローチが、「朝、ひとりで起きる」ということです。起床時は頭もぼんやりしていますし、「もっと寝ていたい」という生理的欲求に流されがちです。これを自分の意志で抑え込むことで、意志によって行動を制御するということを身につけていくということを狙っています。
今週から「理科トレーニング」・「社会トレーニング」・「漢字トレーニング」という日付の入ったプリントを前日に配付しています。これまではONEに来てからやってもらっていたのですが、朝のうちにこれをやってもらおうということで予め配付をしております。所要時間には個人差があるので、必ずしも3枚すべてを終えることはできないかもしれません。しかしながら「毎朝ひとりで起き、少なくとも1枚は朝のうちに終わらせる」ということをしていただければ、様々な効果を生むことができると思います。