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宿題と科目特性(3)

先日の記事の続きです。

先日の記事はこちらから。→ 宿題と科目特性(1) ・ 宿題と科目特性(2)

今回は、社会という科目が「やらなければいけないことを期限までに意味のある形で解決する」という行動を身につけるための宿題としては、適切とは言えない理由について述べたいと思います。

社会は国語とは異なり「答えが一つに決まらない」・「わかっているのかわかっていないのか認識しにくい」というようなことは起こりません。その意味では国語のような運用の難しさはありません。

では、問題はどこにあるのかと言えば、「悩んで問題を解決する」ということがないということです。社会という科目は単純な暗記科目です。問題においては、単純に覚えているかどうかが問われるだけです(一部にはそうではないように見える問題もありますが、その大半は単純な暗記で対応できるものです)。

社会の宿題を与えられる。答えられない問いがある。ただの知識なので、考えても時間の無駄です。覚えていない、あるいは忘れてしまったわけですから、「正解を確認して覚える」ということで終わりです。悩むことも、考えることもありません。つまり、知識は増やせても、思考力がつくというようなことはありません。ここで覚えた知識はあくまで一対一対応のもので、汎用性があるものではありませんから、その知識を使ってできることが増えるということもありません。

間違えたものについて解き直してみる。ひとつの問題をさまざまな角度から考え、検討する。それでも糸口が見つからなければ質問に行く。こういった問題解決のための積極的な行動を身につけることは、社会では難しいのです。

では、理科についてはどうでしょうか。これについては次回の記事でご説明させていただきます。

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